終の棲家となる介護施設なので、私なら慎重に時間をかけて決めていきたい。
特別養護老人ホームのような要介護度3以上でかつ順番待ちの場所もあるが、民間が運営している介護施設なら施設によってはお試しで何日間泊まれる施設もある。
実際利用するのは本人なので可能な状況であれば、じっくり時間をかけてお試しで宿泊しながら、施設の雰囲気、職員の態度や質、健康の利用プログラムが本当に充実しているかどうか、実際居心地がいいがどうか総合的に判断して決めたい。
いったん施設には入居するものの何かあった場合やどうしても合わない場合は、お金はかかるがもう一度ご自宅に戻る選択肢を持っていてもいいと思う。
施設の入居にはまとまったお金が必要な場合もあるし、まとまったお金がいらない場合でも月額利用料など高めの所もある。
ご自宅を売却して施設に入居した場合は、もう戻る場所がないため退所には一から住む場所を探さなければいけないなど相当大変になる。
こういう場合、ご自宅を担保としたリバースモーゲージやリースバック、もしくは施設入居のためのファイナンスを利用したらどうだろうか。
施設を一か月から三か月ほど入居してみて、終の棲家として利用できると判断できたらその時点で自宅を手放せばよいし、気に入らなければ一旦自宅に戻る精神的余裕が持てる。
一番困るのは入居したもののその施設と合わなくて、ずっと不平不満を感じながら過ごすことだと思う。
これだけは避けたいのが本音。
行政書士 石川 慶