実家じまいをどう進める?

国の2023年の住宅・土地統計調査によると、全国で空家は900万戸にのぼり、住宅に占める割合は13.8%で実に7戸に1戸が空家の計算となる。
確かに私の住んでいる町内でも空家が2戸ほどある。
空家を解消しようと不動産登記簿を閲覧すると、所有者や持分所有者は記載されているが、記載されている住所に際に住んでいない人も多いのが現状だ。

空家の所有者を探すのは、他の持分所有者と接触して現在の住所を教えてもらうか、周辺の住民に聞き込みするかなど、マンパワーが相当かかる。
今年4月から相続登記の申請が義務化され、3年以内に登記しなければ過料の対象となったが、これが解消につながるかどうかは疑問だ。

実家じまい

一番良い方法は、親や叔父叔母が意思表示をしっかりできるうちに、実家をどうするか決めておくことだ。その決めた事項を兄弟間などで共有しておくとさらに良い。
相続や遺産分割において相続人間で意見が食い違い、そのまま放置されることはよくある話である。

実家を売却するには、それを専門に扱っている宅建業者にまずは相談するのがいい。
しかし、その宅建業者の販売エリアが狭く、買い手がなかなか現れない場合は地域外の業者に相談するのも一つの策だ。

何事も早め早めの対策が功を奏すると思う。

行政書士 石川 慶