府中発、遺産分割協議書作成まで4か月
〜共有持分の換価分割まで合計7か月かかった実務の現実〜
今回は、東京都府中市で実際にご依頼いただいた案件についてご紹介します。テーマは「共有持分のある不動産の相続手続きと実家じまいによる換価分割」です。
結論からお伝えすると、
遺産分割協議書の作成までに約4か月、さらに換価分割(売却・現金化)までに3か月、合計で7か月の期間を要しました。
「そんなに時間がかかるのか」と思われるかもしれませんが、これが現場のリアルです。

ご相談の背景:よくある“共有持分問題”
ご相談者は団塊ジュニア世代の方。親御様が亡くなり、実家を兄弟で相続したものの、兄弟の一人とは長年疎遠状態が続いており、連絡もつかない状態でした。
- 誰も住んでいない木造の実家
- 固定資産税だけが毎年かかる
- 売却したいが共有状態のまま
- 兄弟の一人とは仲が悪く、もう一人は音信不通
- 親の葬儀にも出なかった
まさに「トラブルではないが、非常にしんどい状態」でした。
ステップ① 戸籍の収集から遺産分割協議書の作成(約4か月)
まず最初に行ったのが、戸籍の収集から遺産分割協議の整理と協議書の作成です。
これが一番時間がかかる工程でした。
理由としては、
- 相続人の一人と連絡が取れない、電話番号も知らない
- 感情面の調整
- 全員が納得する着地点の模索
単純に書類を作るだけであれば数日で終わります。しかし実際には、音信不通、連絡がつかない相続人がいる場合、その方との接触方法や、その方とお会いできたとしても合意形成まで時間がかかるため、結果的に4か月を要しました。
当事務所では、争いに発展しないよう「現実的な落としどころ」を意識しながら調整を行います。
ステップ② 換価分割(売却)まで3か月
遺産分割協議がまとまった後は、不動産を売却して現金化する「換価分割」に進みました。
今回のケースでは、
- 共有持分を一本化(売却しやすい状態へ)
- 不動産業者の選定
- 売却するために測量
- 木造家屋の解体
- 売却活動
- 買主決定・契約
という流れで進めました。
市場状況や物件条件にもよりますが、今回は売却完了まで約3か月かかりました。
共有状態のままだと売却は難しいですが、協議書で整理されていたためスムーズに進めることができました。
なぜ合計7か月もかかるのか?
今回のような案件では、時間がかかる理由は明確です。
- 人の問題。音信不通、疎遠状態、行方不明の相続人を探し出し、遺産分割協議書作成の合意形成
- 共有持分で分かれていた不動産という資産の特性
- 測量はされておらず、木造家屋の解体など
特に共有持分の案件では、「法律」よりも「人間関係」がボトルネックになることが多いです。
行政書士が関わる意味
「不動産会社に直接相談すればいいのでは?」と思われる方もいます。
しかし、共有持分の相続手続きによる換価分割や実家じまいの場合、
- 誰がどの割合で持っているのか
- どう分けるのが公平か
- 合意内容をどう書面に残すか
といった整理ができていないと、そもそも売却のスタートラインに立てません。
石川慶行政書士事務所では、
- 不動産共有持分が主な遺産の相続
- 相続人の一人が音信不通、連絡取れない、疎遠状態の場合
- 遺産分割協議書の作成
- 合意内容の整理
- トラブルにならない書面化
- 売却までの導線づくり
- 不動産業者のご紹介
まで一貫してサポートしています。
まとめ:相続人の一人が音信不通、疎遠状態、行方不明の場合の相続手続きは「時間がかかる前提」で動く
今回のケースは決して特殊ではなく、むしろよくある事例です。
思っている以上に時間がかかるものです。
だからこそ、
- 早めに動く
- 専門家を入れる
- 現実的な着地点を探す
この3つが非常に重要になります。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、状況はどんどん複雑になります。
少しでも気になる方は、まずは現状整理からでも構いません。お気軽にご相談ください。
府中相続手続き代行行政書士 石川 慶