はじめに
相続手続きを進めたいのに、相続人の一人と連絡が取れない――。このようなお悩みで当事務所にご相談いただくケースは少なくありません。
今回は、代襲相続が発生したケースで、長年疎遠だった相続人との調整を経て、不動産の換価分割まで無事に完了した事例をご紹介します。

ご相談の背景
ご相談者は、被相続人(亡くなった方)からすると「孫」にあたる代襲相続人の方でした。
代襲相続とは?
本来相続人となるはずだった方(この場合は親)が、被相続人より先に亡くなっている場合、その子(孫)が代わりに相続人となる制度です。
このケースでは、以下のような状況でした。
- 被相続人の相続財産に不動産が含まれていた
- 相続人の一人(被相続人の子)と、ご相談者(孫・代襲相続人)は長年疎遠
- その相続人は被相続人の葬儀にも参加しておらず、連絡先も不明確
- ご相談者は早期に相続手続きを進め、不動産を売却して現金化したい
「連絡が取れない相続人がいる場合、どうすればいいのか」というご相談でした。
直面していた課題
相続手続きは、相続人全員の合意がなければ進められません。
- 遺産分割協議には全員の署名・押印が必要
- 不動産の名義変更にも全員の協力が必要
- 一人でも連絡が取れなければ、手続きは止まってしまう
特に不動産を売却して現金で分ける「換価分割」を希望される場合、相続人全員の協力が不可欠です。
粘り強い調整で実現した解決
まず、疎遠になっている相続人との接触を試みました。
- 職権で戸籍と同時に戸籍の附票を取得し、現住所を確認
- 手紙による連絡(複数回)
- レターパック赤の郵便で複数回
- 場合によっては訪問も検討
時間はかかりましたが、約3ヶ月をかけて粘り強く連絡を試みた結果、ようやく接触することができました。
接触後は、相続人双方の意向を丁寧に確認しました。
- ご相談者側:不動産を売却して早期に現金化したい
- 疎遠だった相続人:法定相続分通りであれば異論はない
幸い、トラブルにまで発展する対立はなく、「話し合いができる」状態でした。
全員の合意が得られたため、以下の手順で進めました。
- 法定相続分に基づく遺産分割協議書の作成
- 不動産の売却活動
- 売却代金の分配
売却までさらに約3ヶ月を要しましたが、無事に換価分割が完了し、各相続人が法定相続分通りの現金を受け取ることができました。
この事例から学べること
行政書士は、相続人間で「紛争」が発生している場合は関与できません(弁護士法の制限)。しかし、今回のように「連絡が取れない」「疎遠」という状況であっても、まだ対立や紛争に至っていない段階であれば、粘り強い調整で解決できる可能性があります。
今回のケースでは、接触まで3ヶ月、売却まで合計約6ヶ月を要しました。「すぐに解決したい」お気持ちはよくわかりますが、相手のペースや事情も尊重しながら進めることが、円満解決への近道です。
ご自身で疎遠な親族に連絡を取るのは、精神的にも大きな負担です。第三者である専門家が間に入ることで、
- 感情的な対立を避けられる
- 法的に正確な説明ができる
- 手続きの見通しを示せる
といったメリットがあります。
こんな方はご相談ください
- 相続人の一人と連絡が取れない
- 長年疎遠な親族がいて、話し合いが不安
- 不動産を売却して現金で分けたい(換価分割)
- 代襲相続が発生していて、手続きが複雑
- どこから手をつければいいかわからない
おわりに
相続は、親族間の微妙な関係性が影響する、非常にデリケートな手続きです。
「もうトラブルになっているのでは…」と諦める前に、まずは専門家にご相談ください。「トラブル未満」の段階であれば、調整の余地は十分にあります。
当事務所では、20年以上にわたり府中市とその周辺地域で相続手続きをサポートしてまいりました。お客様一人ひとりの状況に寄り添い、粘り強く、円満な解決を目指します。
初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。
石川慶行政書士事務所
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行政書士 石川 慶
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